銀河の中心






賛美されていらっしゃるその笑顔なのさ

ほてった夕映えに清きシャツ風鳴る

それならと抱きしめるのさ

歩道橋の真ん中
銀河の中心なのさ

神はどこ?鳴っている中心のすぐそこと賛美して笑顔となっている彼女なのだから抱きしめるのさ

銀河の中心なのさ






秋台風






畑を耕す機械
お辞儀しているように働いている

その少し沖に高波
軍勢配置され軍勢ごとに待機して旗を振る

秋の台風どこか遠くの本隊こそ台風

畑を耕す機械
操縦する男
青い島草履にて操縦する男

なら
畑本隊はどのように振る舞っているのか

森へと続く坂道に風
風本隊の伝令を傍受して真詩を成す





船なのさ






船なのさと言う
丘すべて船なのさと言う

名をそこらじゅうに掲げて客室としている
それをたれひとり知らない

知られない船なのさと言う

昔びとら少し知ってたから巨大建造物として船をなぞった

けれどなぞっただけなのさと言う
ほんものは知られない丘なのさと言う





森と翼






大きな翼をすいへいにしてやたら美しい生物

森はすいへいじゃないからすいへいな翼の大きな存在はなんか変である

森はすぐに傾くことなどできない

大きな翼の美しい生物はすぐに傾いた翼を反対方向に傾けそしてすぐにまたすいへいを保持する

森はその生物より大きいのであろうか





善鳴る秋







今朝多くを語らない海原と相対していた

旅客飛行機ゆっくり過ぎてゆく初秋のそら

回転をするような水平線

多くを語らないどころかまったく語らずそれなのに感じること膨大な今朝の海原

それらを善という






レモンパン






レモンパンのような月だった。やさしい紙のように僕はドライブをして細い道にクルマをストップさせた。

細い道。ほんの数日前にはこれほど細い道じゃなかった。

両側から大きな勢いある植物ら押し寄せて細い道となってしまっている。

やがてさらなる勢いにて勢いある大きな葉っぱの植物群押し寄せて道路と僕のクルマを包んだ。

傾斜して植物群の自動階段となってやさしいレモンパンのような月へとゆっくり移動する。

やさしいなあレモンパンはとそんな風に思った僕である。





雑然としている日記帳






日記帳をぼさっとした生物ら

読まずぼさっとした生物ら

理論武装な議長席近くをぼさっとした生物ら

論壇向こうから勝手の違う生物ら

雑然としている
遠すぎる居住可能な惑星のように
雑然としている日記帳






謎真詩







つるっとした壁
昔びとらのさわやかな作業
吾をやさしいびとにしてくれる

この島に太陽花溢れてた頃
さかんにバタフライ謎をふりまいていた

謎として真詩を今びと吾記す





銀河話法







銀河を勢いよく泳ぎながら魚に問う昔ながらの話法にて甘く問う






静けさの裾揺れ






夕暮れを保存すれば永遠となって静かな浜

向こう浜に人居ない夕暮れを保存する

船さえ居ない波止場

向こう波止場に永遠の裾揺れ

こちら席に紳士やら神秘存在やら列席せりて久方なり








動く国道





「動く歩道」なる変なのあったけどまだあるのだろうか?
それより
「動く国道」にせよと
こうおっしゃるのさ

国道をコンベアに
流れて動くコンベア国道なのさ

国道と交差する道路を立体交差にする必要などない
動く国道に停車禁止帯を設ければよい。動く国道なのでクルマはすべて停止して国道コンベアに乗って流れるのだが、ところどころに停車禁止帯を設けることで、国道と交差する道路を通るクルマを国道横断可能にする

動く国道の流れるスピードはそれほど速くしない。社会システムを変えることで可能なことさ

停車禁止帯は国道ホンタイと逆流なので横断可能とす


自然環境によろすいとおっしゃるヌーバスなのさ