ホンショクと異人






広い宇宙空間とかいうけれど。実際せまい。じゅうたいでぎゅうぎゅう。

ホンショクは恒星間を移動する船にぎゅうぎゅう。ホンショクとは、ホンライの植物、地球で菌類と呼ばれる生物はホンショクのパフォーマンスのひとつ。

地球で言葉と呼ばれるもの、それはホンショクのパフォーマンスの胞子に違いない。

知るのは異人?いや、知らないほとんどの者こそ異人。

と、ホンニンは言う





美しい世界






我らの世界

奴らの世界じゃない

騒音となって侵攻する奴らの世界じゃない
利益の追求に追い立てられているのは奴ら
追い立てようと企てるのだって奴ら

争乱となって地獄深く沈んで行くのだって奴ら

我らの世界美しい豊かな世界





可笑しい






胞子によって広がるその要求を進化という
なら慌ただしい

荒涼とした小惑星だと思ったとする
けれど
それは移動手段に過ぎない
なら慌ただしい

森を押し進めると同時に変化を飽和させる
としたら慌ただしい

鬼の菌糸こそあのツノなら慌ただしい

虎のパンツこそ菌類制覇地図なら
慌ただしい

時計としているその慌ただしさこそ
菌類のおっちょこちょいなら
可笑しい





霊峰真詩






霊峰じゃった

霊峰に座して

静かにしてた

楽器やら歌やら
恋しくなかった
退屈など最初から
なかった

霊峰じゃったから

鍛え上げられた
せいじゃとなって
座していたんじゃろよ

遊ぶ星々となって
隣り合って
静かな賑わいと
なって存在する
喜びに少し震えて
いたんじゃろよ





従属






次の指示に従おう
とする街
あわよくば従わせ
ようとする上層部

巨大化しようと
すればするほど
矮小な上層部

愚鈍な芝居を
鋭敏ぶって演じる
上層部

計画なんて
ずっと頓挫
なのに忘れて
惑星ごと詐欺よう
とする上層部

だれの上層部
なんの上層部





惑星を知る






惑星カーブのとこを
鷹のやつら飛び交う

貴重ガスタンク群など
蹴飛ばす勢いにて
鷹のやつら飛び交う


ずらっと電線にゃ
頭白い台湾由来な鳥

ずらっと台湾由来な鳥
揃っておっ尾は夕陽方向


少し荒い波頭

前傾な船
惑星カーブ
んとこから
速度増す


惑星カーブ
んとこを
我らよく知ってをる