ブログ更新



暑いと
どうよって
考える

いや
暑いと
考えない

ブログ更新なんて
前世紀行事

けっきょく
南極

南極氷は重い
大陸を
海底ごと
深くする

とか
考えず
ブログ更新





悠久






潤う畑と森

森の鳥の声は

森と畑に降る

余分な欲を

忘れさせる丈低きサトウキビ畑の豊かな揺らぎ

速度の変化と場所の変化が美しい白い蝶

悠久はここにある





ほんどころ






ニュースって
商品なんで
売れるニュース
だけ売ってる

正義は商品なんで
売れる正義だけ
売ってる

買わず売らず

騙さず
騙されず

ほんとうのことは
ここにある





自然ら






南極の氷おっちらと移動したとか
プラスチックあふれて混雑とか
言ってますけど

人はどうなのよ

飽和する話題
後退する進歩


人様の話きいたって笑えない
人様の話
悲しい


自然らから
話を聞いて

真詩とする





凡庸な箱






幾度も通り過ぎた

凡庸な街角

箱のなかの記憶

大きな木があったという
記憶

大きな木があったという
記憶の枝が箱に侵入

箱に侵入した枝を
伝って降りてくる

野生の調合

箱から余った気配を
束ねる王冠






螺旋の砦






奴の行進は螺旋の砦

逆流の正統派

屈服の笑いを

運動帽子で掬って

星座を新調する

回転式のノートに

トントン拍子の書き込み

いま出来た言葉なので

真実や偽りは
まだ準備不足!

奴は昂らず
次の果実を取り出した

旗として掲げるには
少し重いな

奴の言葉はいつでも
羽衣である





島バナナ空港






ガジュマルのように辛抱強く
物語を書き続けたい
パイナップル畑のように注意深く
音楽を届けたい
島バナナのように機敏に
空路を開拓したい





Your answer






すぐそこまで来ている

どこでしょう
いつ来るのですか

通りすぎた

疑問に乗って通りすぎた

いつまた来るのですか

あなたはいつ迎え入れるのですか

どのような方なのですか

あなたなのでしょう

すでに来ています

それはあなたです





なつかしい






すこし頷く

ヨダンの木々

笑う

花壇の花々

なつかしい

アトリエ





台風の袖






台風だという。この辺りから遠いという。遠いけれど台風の袖に触れている沖縄の午後。

台風は知り合いだ。ほとんど知らない知り合いだ。台風が何者なのか知らない。

複数人存在するのか、それぞれおひとりな台風なのか。
それより懐かしい。

台風の袖に触れて懐かしい。
かわいている。台風の袖なのにかわいている。

隔てた場所に情を置いて散歩したら袖がかわくのだろうか。


捕らえられない


追跡できない

懐かしい袖





渦ダンス






樹木が風に揺れる

風のダンス?

樹木のダンス?

両者のダンスなのでしょう


夏物と冬物がごちゃ混ぜで渦を成してをります

何のダンス?


馬鹿者のタンスだ





誰?






「皆」と言う

ほとんどの場合

おまえは「皆」と言う

おまえの言う「皆」とは誰なのか?

おまえと「皆」との関係は良好なのだろうな

それにしては争いは増すばかり

おまえの言う「皆」と
誰かが言う「皆」とは
良好な関係じゃないらしいな

「皆」になると力強い
力強い「皆」と「皆」とが争うから争いは増すばかり





MR.ベランダ婦人






バルコニー

じゃなくてベランダに

用意されたテーブル

テーブルクロスがうねる

ギリシャ風の荒波の如く

波間に小舟のごときお料理

MR.ベランダ婦人は

まだバルコニー じゃなくてベランダに御到着なされていない

「へい!MR.ベランダ婦人
スタッフのすきをついて
フォークを舐めておいたぜ」