自然ら
南極の氷おっちらと移動したとか
プラスチックあふれて混雑とか
言ってますけど
人はどうなのよ
飽和する話題
後退する進歩
人様の話きいたって笑えない
人様の話
悲しい
自然らから
話を聞いて
真詩とする
凡庸な箱
幾度も通り過ぎた
凡庸な街角
箱のなかの記憶
大きな木があったという
記憶
大きな木があったという
記憶の枝が箱に侵入
箱に侵入した枝を
伝って降りてくる
野生の調合
箱から余った気配を
束ねる王冠
Your answer
すぐそこまで来ている
どこでしょう
いつ来るのですか
通りすぎた
疑問に乗って通りすぎた
いつまた来るのですか
あなたはいつ迎え入れるのですか
どのような方なのですか
あなたなのでしょう
すでに来ています
それはあなたです
台風の袖
台風だという。この辺りから遠いという。遠いけれど台風の袖に触れている沖縄の午後。
台風は知り合いだ。ほとんど知らない知り合いだ。台風が何者なのか知らない。
複数人存在するのか、それぞれおひとりな台風なのか。
それより懐かしい。
台風の袖に触れて懐かしい。
かわいている。台風の袖なのにかわいている。
隔てた場所に情を置いて散歩したら袖がかわくのだろうか。
袖
捕らえられない
袖
追跡できない
懐かしい袖
誰?
「皆」と言う
ほとんどの場合
おまえは「皆」と言う
おまえの言う「皆」とは誰なのか?
おまえと「皆」との関係は良好なのだろうな
それにしては争いは増すばかり
おまえの言う「皆」と
誰かが言う「皆」とは
良好な関係じゃないらしいな
「皆」になると力強い
力強い「皆」と「皆」とが争うから争いは増すばかり
MR.ベランダ婦人
バルコニー
じゃなくてベランダに
用意されたテーブル
テーブルクロスがうねる
ギリシャ風の荒波の如く
波間に小舟のごときお料理
MR.ベランダ婦人は
まだバルコニー じゃなくてベランダに御到着なされていない
「へい!MR.ベランダ婦人
スタッフのすきをついて
フォークを舐めておいたぜ」
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