小さな場所ほどちからが大きい






白い花たちがそれぞれ小さく風に揺れている

餅を包むのに
使用される大きな葉っぱ風にかすかに揺らぐ

ギンネムの実は毅然として
少宇宙に惑星として成り立っている

オレンジ色の美しい葉っぱが
ダンスを初披露する少女のように
恥ずかしさと誇らしさに舞う

長い年月を
留まることに費やしてきた大きな樹は寄り添う樹たちと競いあいながらも
確実な存在空間を守り続けて立つ

これほどの賢さ
これほどの存在のちからは人類より上である

この
小さな場所が

人類が築き上げた世界より
上質である

ときどき
破壊をなす仕掛けの機械が
がさつな音をこの場所にさえ届けてしまう

この場所に椅子を置き
僕は
座っている

押すちからがある

巨大なちからを
押してくるちからを心地よく感じる